政府の中央防災会議の作業部会は、M9クラスの南海トラフ巨大地震を想定した場合、死者32万人、負傷者62万人、 被害総額220兆円に上ると推計しました。これは東日本大震災の被害額の約10倍になります。 津波のシミュレーションによりますと、最大で津波の高さは34mとされました。 焼失家屋は238万棟と推計されます。特に大阪、愛知、静岡の被害は甚大になります。 最悪の場合、避難者は950万人になり、3440万人の人が断水に直面すると予測しています。 停電は2710万軒に上ると言われます。 被害は九州、四国、紀伊半島、東海地方で面積にして1015平方キロと推計されています。 家屋や工場などの倒壊の直接的な被害だけでなく、生産減産やサービス低下による悪影響など、 間接的な被害は国内総生産(GDP)の約1割の44.7兆円に上ると推計されました。
 ただし、建物の耐震化率を向上させ、出火防止対策を講じるなどをすれば被害額は半減すると推計されています。防災対策がいかに重要かわかりますね。 東京と大阪を結ぶ東海道新幹線や東名自動車高速道路が寸断されますと、大変なことになります。 設備の被害だけも1.4兆円ですが、経済全体への影響はその何倍にもなるでしょう。